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2012年7月 3日 (火)

加藤コミッショナーの任期切れで見えてきたプロ野球界が抱える問題と行く末

6月末に任期切れを迎えた加藤・現コミッショナーにまつわる記事が増えてきました。

加藤氏のコミッショナー再任決定持ち越し 複数球団が承認せず(サンスポ、ソースは共同)

 プロ野球の加藤良三コミッショナー(70)の再任が、持ち回りで行われた決議で複数球団が承認しなかったために持ち越されていることが30日、複数の関係者の話で分かった。任期は6月末までだったが、各球団には「任期は7月12日までと解釈する」との通知がされており、7月12日のオーナー会議で審議される。

 関係者によると、加藤コミッショナーの実務、運営面での実績不足や、同コミッショナーが主導する日本代表の編成が思うように進んでいない現状に疑問を呈する声があるという。また、コミッショナーの選任方法を明確にすべきだとの指摘も出ている。

 加藤コミッショナーは2008年7月に就任して現在が2期目。昨季から導入した統一球の国際的な普及や、来春開催される第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督の人選を中心となって行うなど3期目に意欲を示している。


最初この記事を読んだ時は「統一球導入への反発か?」と思い、コミッショナーが代わる事で統一球廃止にでもなったら何とも情けない限り、などと思ったのですが、実際の問題は違う所にあったようです。

加藤コミッショナー再任、パ6球団が承認せず(サンスポ)

 プロ野球の加藤良三コミッショナー(70)の再任が、持ち回りで行われた決議でパ・リーグ全6球団が承認しなかったため、持ち越されていることが30日、分かった。セ・リーグは3期目の続投を承認しており、意見が対立している。

 関係者によるとパ球団は、セ主導で行われていたコミッショナー人選方法の変更と、テレビ放映権を巡る機構改革を求めている。放映権は各球団の管理となっているが、パは米大リーグのように機構側が一括管理し、利益を12球団に分配することを要求しているという。

 セ球団の首脳は「巨人、阪神、中日の利益でパ球団の赤字を埋めるというたくらみ」と反発。加藤コミッショナーも受け入れていない。この対立がパの“3選拒否”という形で浮かんだ形だ。

 コミッショナーの任期は6月末までだが、各球団には「任期は7月12日までと解釈する」との通知がされており、7月12日のオーナー会議で審議される。この席でセ・パが対立するのは必至。当面は「加藤コミッショナー代理」という形で機構運営を続けることが濃厚だが、2004年の球界再編騒動以来の論争が起きそうだ。


どうやら反対しているのはパ・リーグ6球団だという事のようです。
思えば歴代コミッショナーは基本的にジャイアンツ寄り・セ・リーグ寄りでした。江川問題しかり、球界再編問題しかり。2004年、セ・リーグ及びパの一部オーナー主導で画策された球界再編問題の際、コミッショナーはその指導力を発揮するどころか権限が無いという「法整備の不備」を理由に逃げ回る始末。

加藤現コミッショナーは国際感覚に優れ期待出来るかな、という思いもあるにはあったのですが、まずブッシュ前米国大統領を嬉しそうに連れてきた時に怪しい匂いを感じ、震災直後、セ・リーグが「通常日程での開催」という今思い返しても怒りで身が震える程の暴挙を言い出した時、この時も何も出来ずセの流れに同調・埋没してしまっており、結局セ・リーグ、特にジャイアンツの言いなりかよ・・・と強い失望感を覚えました。

それでも、歴代の「事なかれ主義」コミッショナーに比べれば、球界やメーカーの反発ももろともしない統一球導入を決め、外野の声にも屈せず年目の今季も続けている事はもっと評価されるべきであり、特筆されるべきことだと思っています。ただ、いかんせん普段は何をしているのかが全く顔が見えません。

更に続報がありました。

鷹オーナー代行、コミッショナー選定方法に疑問

 プロ野球の加藤良三コミッショナー(70)の再任をパ・リーグ6球団が承認していない問題について、ソフトバンク・笠井和彦オーナー代行(75)が2日、コミッショナーの選定方法に疑問を投げかけた。

 パの各球団は、これまでセ球団主導で決められてきたコミッショナー選定と、テレビ放映権をめぐる日本野球機構(NPB)の経営改革を主張しているとみられる。笠井代行は「(コミッショナーは)オーナー会議で決めないといけない。決め方も、キチッとしないと。選考委員会を作って3-4カ月前から準備したり、プロセスが必要」と話した。

 12球団はこの日、都内で代表者会議を開き、12日のオーナー会議まで加藤コミッショナーの現在の任期があることを確認。パの代表者の一人は加藤氏について「球界のCEO(最高経営責任者)的な役割を果たしていない」と厳しい言葉を口にした。


プロ野球はその歴史からも、言わばセが表の顔でその裏としてのパがいるという図式が長期間展開されてきましたが、パは”日陰者扱い”という歴史があったからこそ(実際に人気も無かったからこそ)独自のサービスを探求し続け、球団移転による地域密着や営業努力、6球団合同で共同歩調を取るなど協調姿勢を重ね、今ではセよりも個性に溢れた魅力あるリーグとなりました。

その良し悪しはさておき、クライマックスシリーズや予告先発などセが結局パのシステムを導入する事が多くなっていることからもパの先進性は証明されているようなものです。

今こそ、セもパも協調してプロ野球というコンテンツを盛り上げるにふさわしい時期はないとも思えるのに、『セ球団の首脳は「巨人、阪神、中日の利益でパ球団の赤字を埋めるというたくらみ」と反発』
などと、何を時代錯誤な戯言を未だにほざいているのだ、と開いた口が塞がりません。タイガース以外のセ球団は軒並み観客動員が減っている事実をどう考えているのでしょうか?

つまりコミッショナーの一連の記事で浮かび上がって来たのは、プロ野球界が抱える問題を12球団共通の危機・課題として認識し、知恵を絞り善処して行こうという姿勢のパと、未だ旧態依然とした既得権益にしがみつこうとするセの対立問題だ、と言っても良いでしょう。パの球団関係者は非常に歯がゆい思いをしていると思いますよ。

加藤コミッショナー個人には今回述べた以上の事は私はよく知らないので加藤氏の本当の資質云々はわかりませんが、結局のところ「コミッショナーが下す指令、裁定、裁決ならびに制裁は最終決定」と明記されているにも関わらず「オーナー会議」の決議の方が最終的に決定権・拘束力があるという今の構造を変えないことにはプロ野球の行く末は良い方向には進まない、と断言出来るでしょう。

現状のままではプロ野球人気は衰退してしまうという危機感は非常に強くあります。構造改革無くして、今以上の発展はありえない。

加藤コミッショナーの任期切れにより明確になってきたこの問題、今度も注目して行きたいと思います。

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コメント

詳しい記事ありがとうございます。コミッショナーの再選が難航してる話は聞いてたんですが…
引き受け手のないポジションで、諸々の問題点は指摘されてはいましたが。
個人的にあまりこういうポジションの立場の方が長く任期を勤めるのはいかがかと思います。一方で再任が認めない場合、代わりの人材のメドが立ってるのかどうか。パ・リーグ側の主張は理解できますが、NPBの混乱だけは避けてほしい。
来春のWBC参加の調整も成されておらず、問題は山積、NPB機構の混乱を避けるためには加藤氏の再任がよいのか、または混乱を整理しうる別の人材に依頼するのか、我々ファンのレベルでは情報が少なく判断しかねますが、予断を許さない状況ではありそうですね。
今日は雨、鎌ヶ谷だけ行きました。6回までは相手の中村選手が素晴らしくウチの光原君はビミョーでした…しかし7回に一転して長打攻勢。高濱君がいいですね!初めて1塁やってるの見たけど大松君程度にはできそうですし、いよいよ面白い存在に!角君の3塁打、非常に意味ある打撃でした。ぜひ支配下登録してほしいです。
伊志嶺…まだストライクゾーンで悩んでんのか?守備も安定欠いてたし…
それ以上に神戸が…大丈夫かな…今8番打ってるようでは…

投稿: てんとう虫 | 2012年7月 4日 (水) 01時35分

>てんとう虫さん
コメントありがとうございます。

伝統的にコミッショナーは形だけというか傀儡のような存在ですからね・・・オーナー会議が一番力握っている構造を変えない限りは根本的改革は出来ない気がします。加藤氏再選にしろ他の方が就くにしろ、WBC問題やらなんやらを場当たり的にその場凌ぎ、なあなあでこなしていくことだけは避けて欲しいです。強いリーダーシップを発揮するコミッショナーが見たい。野球界の構造はまあーどこかの国の首相と政治とおんなじです。
Wヘッダー、マリンの方は残念でしたね!でも鎌ヶ谷だけでも観られて良かったです。ファイターズの中村はなんだか思ったより出てこないですねえ・・。光原の評価って難しい。ホームランは稲葉なら仕方ないか。ロサの出来が気になります。何気に秋親の投球が好きなので、1軍でも姿を観たいです。伊志嶺2番、高濱3番は一つの未来形ですね〜。高濱の今季初1軍はいつになるのでしょうね。旬の時に上げてくれれば良いのですが。神戸は最近声も出ていないし、どうしてしまったのでしょう。悩みは深いのかな・・。

投稿: BJ | 2012年7月 4日 (水) 20時30分

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