« 西村監督、摂津は気持ちだけじゃ打てませんぜ H4−0M | トップページ | 沖縄大会・ベスト4出揃う 今週末、沖縄代表が決定! »

2011年7月11日 (月)

【野球本・4】『キャッチャーという人生』 〜プロ野球の「捕手という人生」を生きた選手たちの物語〜

野球本紹介シリーズその4。
今回はキャッチャーに焦点をあてた本をご紹介します。

「キャッチャーという人生」赤坂英一(講談社)
Catcher_
Amazon.co.jp(単純リンク)
講談社(単純リンク)

キャッチャー論と言うと普通配球や技術を突き詰める事が多いと思いますが、この本はタイトルにあるように「プロ野球の捕手」というポジションを務めた選手達の、「捕手人生」に焦点を当てています。

著者は言います。「野村克也と古田敦也の影に隠れて、今まであまり語られることの無かった捕手たちの本」を作りたかったと。

本書では現ジャイアンツコーチ・村田真一を中心に、元広島・達川光男、現マリーンズコーチ・山中潔、元ライオンズ・大久保博元、現ドラゴンズ・谷繁元信、現マリーンズ・里崎智也を取り上げています。

ジャイアンツの正捕手として君臨した山倉の影に隠れ、いざ山倉が衰えれば高田誠や杉山直樹、吉原孝介の加入に脅かされ、正捕手を掴んだと思ったら大久保の加入によりまた立場が危うくなる村田。しかし根底にある「チームの勝利の為」にライバルである大久保にアドバイスを送る村田の姿。

ライオンズ時代にくすぶっていた大久保を変えた、監督・藤田元司の言葉。

広島に入団時、立ちはだかる正捕手水沼の大きな壁にぶつかりもがき、年下の山中潔の追い上げにも挟まれながらも不動の正捕手の座を掴んだ達川。

達川が「敵わない」と思うテクニックを持ち、脅威の1試合6捕殺という記録を持つほどながらも広島で正捕手になることができず、5球団を渡り歩いた山中。

プロ入りしてしばらくは「プロをナメて」センスだけでやっていた谷繁に訪れた転機。

山中がマリーンズにコーチとして就任してから出会った、里崎智也という新時代のキャッチャー。

それぞれの「人生」の綾が綴られています。

先輩捕手の存在、捕手を育てる投手の存在、理解ある首脳陣の存在。その全てが絡みあい、プロの「捕手」という人格を形成していく過程が複合的に編まれ、しかしとても読みやすく展開されて行きます。

一番面白かったのは、一見成功者ではない、上に挙げた捕手たちの中では最も地味だと思われる「山中潔」の存在が実はとても多くの「捕手」達に影響を与えた事も解き明かされ、実はこの本の主役は山中ではないか、と言っても過言ではないだろうということ。
「あの人がいなかったら、僕はやめてますね」
これは里崎の言葉です。見えないところで人と人の縁が果たしている事って沢山あるのだなあと思わされました。里崎と山中コーチの関係なんて全く知らなかった。

「人生」と言ってもお硬く「人生論」を語るのではなく、とても興味を惹くプロの捕手ならではの思考、技術の話や裏話も随所に盛り込まれ、飽きることなく読み進められます。

プロ野球の奥深さ、技術の重みも感じさせてくれるとても面白い本でした。

にほんブログ村 野球ブログへ

人気ブログランキング

|

« 西村監督、摂津は気持ちだけじゃ打てませんぜ H4−0M | トップページ | 沖縄大会・ベスト4出揃う 今週末、沖縄代表が決定! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1347584/40773036

この記事へのトラックバック一覧です: 【野球本・4】『キャッチャーという人生』 〜プロ野球の「捕手という人生」を生きた選手たちの物語〜:

« 西村監督、摂津は気持ちだけじゃ打てませんぜ H4−0M | トップページ | 沖縄大会・ベスト4出揃う 今週末、沖縄代表が決定! »